竹田 浩之 (愛媛大学 プロテオサイエンスセンター)
小祝 孝太郎(杏林製薬株式会社)
長谷川 司 (東京大学 創薬機構)
話題提供
ジーンフロンティア薬株式会社 金森 崇
兵庫県立大学大学院工学研究科 町田 幸大
愛媛大学プロテオサイエンスセンター 竹田 浩之
31名
製薬企業 18名
大学など研究機関 13名
概要
ワークショップの目的と進め方
「タンパク生産」のテーマの中でも特に無細胞系に焦点を当て、その基礎、有効性、および最新の応用技術について議論することを目的とした。組換えタンパク質は創薬研究において不可欠な試験材料であるが、その生産には困難が伴うため、無細胞系ならではの特徴を理解し、利用者の裾野を広げることを期待。参加者それぞれが課題に対するヒントを得られること、さらに無細胞でのタンパク生産について語り合える仲間・つながりをつくっていただくことが目的。
WSの進行と議論内容
まず、『無細胞タンパク質合成系の概論』と『大腸菌・コムギ・ヒト系それぞれの紹介』の後、3グループでディスカッション。自己紹介もかねてご自身の無細胞系の使用用途や困っている事等に関し自由に発言後、グループ間で共有。次いで『無細胞タンパク質合成系の可能性』の話題提供後、全体でディスカッションを行った。
無細胞系の導入・使用に関する課題や利用者が求める情報として、最適なシステム (抽出系or再構成系、由来生物種など) の選定が難しいことから、初心者向けのフローチャートや各システムの特徴をまとめた比較表などの情報提供が望まれること、コストと試薬の安定性が課題になることが挙げられた。一方でスケーラビリティの高さが利点であることも指摘された。
将来への期待としては、人工ER(小胞体)、大腸菌の合成能力にヒトのシャペロンを加えると云ったハイブリッドシステム、再構成系に対しては分解酵素の不在からRNA創薬への期待、アーキア(古細菌)やミトコンドリア、葉緑体をベースにした新たな系の可能性について言及された。
まとめ
無細胞系特有の利点が認識された一方で、初心者にとっては導入を助けるための横断的な情報提供が必要であることが判った。従来の細胞系では困難だった課題を解決する新しい技術開発にも大きな期待が寄せられている。無細胞系の活用の幅は非常に広いものの、研究者がその可能性を最大限に引き出すためには、システム選択の明確化と技術的なサポートの必要性が課題として認識された。
