西垣 敦子(シオノギテクノアドバンスリサーチ株式会社)
和田 玲子(アステラス製薬株式会社)
30名 (ファシリテーター2名含む)
概要
WS11は「細胞アッセイ系構築 基礎」をテーマとし、細胞アッセイ系構築未経験者や初心者を対象として開催しました。薬効評価やスクリーニング担当、機器開発、試薬開発といったご所属様々なメンバー構成となりました。アカデミア・製薬企業・CRO・ベンダーといった多様な所属の方々を交えた形で、5人もしくは6人/グループに分かれて6グループで議論することとしました。
今年度も事前にオンラインチュートリアルで「セルフリーアッセイ系構築基礎」「細胞アッセイ系構築基礎」を配信し、アッセイ系構築する上で重要なポイントを説明した動画で基礎を学んでいただき、両チュートリアル合計32名と多くの方が聴講されておられ、未経験者でもある程度の基礎知識を蓄えた上でその後のグループディスカッションに参加していただきました。各グループの主な議論内容は下記となります。
細胞播種・継代の標準化と工夫
- 各グループで細胞播種や継代のタイミング、方法に違いがあり、均一化や安定した評価のための工夫(例:底面からの播種、しっかり混ぜる、継代タイミングの画像記録など)が議論されました。
- 細胞のFBS添加やトランスフェクションのタイミングも、目的や評価項目によって調整されている点が共有されました。
自動化機器・プレート・分注のばらつき対策
- 自動分注機やプレートの組み合わせによるばらつき、ピペットやチップの違いによる影響が話題となり、最適な機器・消耗品の選定や標準化の難しさが指摘されました。
- 分注時の細胞沈降防止や、マルチプル分注の是非など、具体的な操作上の工夫も共有されました。
細胞株・アッセイ系の選定基準と管理
- 細胞株の選抜基準(タンパク量、遺伝子発現量など)や、A549細胞の利用、リクローニングの必要性、市販細胞のヘテロ性などが議論されました。
- iPS細胞の品質管理(分子マーカー、倍加時間のモニタリング、N数の確保)も重要な論点として挙げられました。
企業とアカデミアのアッセイ運用の違い
- 企業は既存評価法を重視し、アカデミアは新技術導入に積極的という違いが指摘されました。
- デッドボリュームや自動化の難しさなど、現場ごとの課題も共有されました。
評価系の課題と解決策
- プラスミドや試薬の均一化、シグナル低下系からシグナル増強系への切り替えなど、評価系の安定化に向けた工夫が議論されました。
- RPMI培地の組成違いや、ペーパーのトレースの重要性も指摘されています。
「発表→フィードバック」を行うことでディスカッション内容を丁寧に振り返り、討議内容のフロア全体での共有につなげました。また、後半30分は「WS10セルフリーアッセイ系構築 基礎」の参加メンバーも合流し、各WSでの議論内容を参加者から発表いただいて、セルフリーおよび細胞アッセイの課題をWS間で共有しました。さらに、セルフリー・細胞アッセイのメリット・デメリットをファシリテーターが自身の経験を基に紹介し、WSを跨いだ意見交換をすることができました。未経験者や初心者が非常に多い参加者構成でしたが、参加者はグループディスカッションを通じてアッセイ系構築に関するTIPSや課題解決策を持ち帰っていただけたと思います。
WSの流れおよび時間配分
【オープニング、フロア全体で自己紹介】(15分)
【アンケートフィードバック】(10分)細胞アッセイ系構築の課題を事前アンケート結果からフィードバック
【グループディスカッション】(30分)「細胞アッセイ系で評価結果を安定させるための工夫について」をテーマ に、提示された題材もしくはグループで独自の題材を選んで意見交換し、討議内容を発表
【フロアラップアップ】(20分)
【WS10セルフリーアッセイ系構築 基礎とのコラボレーション】(30分)
【クロージング】(5分)
