発表者
鹿島 大揮 東京大学大学院 工学系研究科 化学生命工学専攻
タイトル
細胞内タンパク質間相互作用に対する阻害剤探索を指向した新規スクリーニングプラットフォームKIPPISの開発
要旨
これまでの研究において、細胞内におけるタンパク質間相互作用 (PPI) を検出する細胞ベースのアッセイ系として、c-KIt-based PPI Screening (KIPPIS) を構築した。KIPPISは、二量体化をすることで細胞増殖シグナルを誘導する受容体チロシンキナーゼc-kitの細胞内ドメインを融合したキメラタンパク質をマウスBa/F3細胞に導入することで、細胞の増殖、すなわち“生”を指標に非常に低いバックグラウンドで細胞内PPIを検出可能である。同時に、細胞“死”を指標として、細胞内PPIの阻害を定量的に評価することが可能な系であることが示唆されていた。本発表では、東京大学創薬機構の化合物ライブラリーを利用して行ったKIPPISによるPPI阻害剤スクリーニングの概要を報告する。