発表者
井上 健 (株)医学生物学研究所
タイトル
Keima-Redによるマイトファジー活性モニタリング
要旨
マイトファジー(ミトコンドリア選択的オートファジー)は神経変性疾患、がん、心疾患など多くの疾患と関わりが注目されており、基礎研究から創薬開発まで幅広い研究対象となっている。 理化学研究所と当社で共同開発した蛍光タンパク質Keima-Redの励起スペクトルがpHに応じて変化する性質を利用し、両励起による蛍光の強度比でマイトファジー活性のモニタリングが可能となった。本技術と自動イメージングシステムを組み合わせることで、化合物添加によるマイトファジー活性の定量解析が可能であることが確認された。さらに、化合物ライブラリーを用いたHTSを実施した結果、オートファジーとの関連が報告されている化合物が複数ヒットした。これらの結果から、Keima-Redを用いた本技術は創薬スクリーニングに有用な技術であることが示された。