ファシリテーター

堀 浩一郎 (日本たばこ産業株式会社)
糸野 幸子 (Axcelead Drug Discovery Partners株式会社)
石原 司  (産業技術総合研究所)

対象者

バーチャルスクリーニングによるヒット・リード探索をやったことがある方、興味がある方、意見がある方

  • ケミスト、バイオ、システム、マネージャーなど、領域は問いません。
  • 参加希望者数が多くなった場合は1社・1大学からの参加者を制限する場合があります。
  • 事前アンケートに指定期日までに回答できる方に限ります(当日の飛び込み参加については議論に入れない可能性があります)。

内容

 バーチャルスクリーニングはSBDDに代表されるin silico技術により膨大な化合物データベースから標的に活性を有する可能性の高い化合物を選択することである。スクリーニングの前段階におけるバーチャルスクリーニングは、ヒット化合物を効率的に見出す手段であり、アカデミアはもちろん多くの製薬企業において日常的に活用されている。

 一方、HTS技術が進み、一日に数万、数十万のデータポイントが得られる現在においては、当初のヒット探索を効率化する目的は薄れ、より多様な目的にバーチャルスクリーニングが適用されている。その中で、バーチャルスクリーニングに期待されているのは、シミュレーションの精度なのか、市販の化合物の選択手段なのか、単にライブラリの構築手段なのか、ランダムスクリーニングヒットとの差別化なのか。これらの参加者が抱く疑問に関して事前にアンケートし、最近の動向を明らかにしたい。また、事例紹介も踏まえて、スクリーニング、リード探索、創薬におけるバーチャル・インシリコ技術の「光」と「影」を参加者の皆さんと共有したい。

話題提供1 「バーチャルスクリーニングの活用 ~アンケート結果から見えてきたもの~」

 Axcelead Drug Discovery Partners株式会社  糸野 幸子

 化合物探索におけるバーチャルスクリーニングやインシリコ技術の概要に触れながら、事前アンケートの結果を紹介し、見えてきたポイント・問題点を紹介する。

話題提供2 「バーチャルワールドとリアルワールドを繋げちゃえ:医薬候補化合物 自動探索装置の開発」

 産業技術総合研究所 生命工学領域  石原 司

 少子高齢化が進む我が国では労働生産力の向上が危急の課題であり、製薬産業も例外でない。そこで、進化の著しい機械学習による自動化合物設計、及び、深化の目覚しい機械化技術による自動化合物合成が融合した自動探索装置の完成を目指している。本装置はリアルワールドでの仮説検証を重視し、365 日24 時間稼動して医薬候補品を自律探索することを目標とする。本装置は試験稼働にて臨床試験化合物に匹敵する化合物を創出した。その可能性を議論したい。