ファシリテーター
大畑 六宏
アステラスリサーチテクノロジー株式会社
岩田 英久
武田薬品工業株式会社
対象者
細胞を使ったフェノタイプアッセイを実施している、あるいはこれから実施する予定の方
内容
評価系構築からリードアウトの設定、標的同定の進め方まで含めて課題解決や有効活用法などについて情報交換したい。
事例紹介
「Phenotypic drug discoveryのワークフロー構築に向けた取り組み」
武田薬品工業株式会社生物分子研究所 佐野 修
近年、iPS細胞などの技術が進歩したことなどにより、より疾患に近い状態でスクリーニングすることが可能なPhenotypic drug discovery (PDD)に注目が集まっている。PDDのプロセスは、Phenotypic Screeningとそのターゲット同定のプロセスに大別される。Phenotypic Screeningを行う際には用いる細胞、刺激、リードアウトによって取得できる化合物の質は大きく異なるため、取得したい化合物の特性に合わせたスクリーニング系の設定をいかに行うかが鍵となる(Vincent, Loria et al. 2015)。また、スクリーニングから得られた化合物のターゲットを早期に同定することを可能とするフローとその手法の確立がPDDのもう一つの重要な工程である(Schirle and Jenkins 2016)。
本発表では、弊社におけるPhenotypic Screeningとそのターゲット同定のフローについてオートファジー制御薬のスクリーニングを例に紹介する。さらに、現在直面している課題と取り組みの紹介を通じて、より効率的なPDDのワークフロー構築について議論したい。
Schirle, M. and J. L. Jenkins (2016). "Identifying compound efficacy targets in phenotypic drug discovery." Drug Discov Today 21(1): 82-89.
Vincent, F., P. Loria, M. Pregel, R. Stanton, L. Kitching, K. Nocka, R. Doyonnas, C. Steppan, A. Gilbert, T. Schroeter and M.-C. Peakman (2015). "Developing predictive assays: The phenotypic screening “rule of 3”." Science Translational Medicine 7(293): 293ps215-293ps215.