ファシリテーター

西垣 敦子(シオノギテクノアドバンスリサーチ株式会社)
和田 玲子(大正製薬株式会社)
 

参加者

12名

概要

ワークショップ(WS)のまとめ

本WSはアッセイ系構築、HTS実施、安全性、化合物管理、アカデミアおよびベンダーといったご所属とご経験度様々なメンバー構成となりました。事前アンケートからの参加者の希望を鑑み、多様な経験度の方々を交えた形で、4人/グループに分かれて議論することとしました。

未経験の参加者も含まれていたため、はじめに化合物スクリーニングの流れとアッセイ系構築する上で重視なポイントを説明しました。次に、課題と考えられる項目を、事前アンケート回答をもとに具体的に分類してフィードバックしました。また個別回答欄に記載された疑問なども紹介しました。これらの意見から、参加者を通じて共通した課題と考えられる項目を3テーマ選抜し、本WSでのディスカッション項目として3演題を提示しました。

ディスカッション項目は、①検出法・試薬の選択基準、②ポジティブコントロールがない場合の評価系構築、③再現性確保、の3項目とし、各グループで課題に対する取り組み方や解決策に関して討議していただきました。

それぞれの討議後に、各グループでの討議内容を代表者の方に発表していただきました。各グループで活発な意見交換が行われ、様々な話題や解決方法が提示されました。1テーマずつ「発表→フィードバック」を行うことでディスカッション内容を丁寧に振り返り、発表内容に応じてフロア全体でのディスカッションも行うようにし、討議内容のフロア全体での共有につなげました。

本WSを通じて様々な背景の方々により、アッセイ系構築の進め方、実験上の具体的な課題および試験結果の判断など多岐に渡る項目について各自の課題を持ちよって活発に議論していただきました。WS終了後にも参加者同士で情報を共有されており、積極的な意見交換の場となった様子が伺えました。化合物管理業務に携わっている方からの温度・湿度環境の重要性や、ケミスト経験目線での意見、機器メーカーからの質問など、課題の解決や悩みの共有だけでなく、アッセイコストの重要性や系構築時から自動化を見据えて精度を確保していくなど、所属や目的の違いによる業務の進め方や価値観の違いなどを共有できたことも新たな発見となり、スクリーニング学研究会ならではの有意義な時間となりました。

 

WSの流れおよび時間配分

  1. 【オープニング/自己紹介】(15分)
    ・経験値などをもとに予めグループ分け(4人/グループ)をおこない、フロア全体で自己紹介
  2. 【アッセイ系構築に必要なポイントの説明とアンケートフィードバック】(10分)
    ・化合物スクリーニングフローの説明や系構築の必須条件の説明と事前アンケート結果のフィードバック
  3. 【グループディスカッション1】(15分)
    ・「検出方法や試薬などは何を基準に選んでいますか?」を題材に意見交換
  4. 【ディスカッション内容振り返り】(10分)
    ・各グループの集約意見を代表者が発表
    ・発表内容をもとにフロアでディスカッション
  5.  休憩
  6. 【グループディスカッション2】(15分)
    ・「ポジティブコントロールがない場合どうしていますか?」を題材に意見交換
  7. 【ディスカッション内容振り返り】(10分)
    ・各グループの集約意見を代表者が発表
    ・発表内容をもとにフロアでディスカッション
  8. 【グループディスカッション3】(15分)
    「再現性確保のために何に気を付けていますか?」を題材に意見交換
  9. 【ディスカッション内容発表】(10分)
    ・各グループの集約意見を代表者が発表
    ・発表内容をもとにフロアでディスカッション
  10. 【フリーディスカッション】(15分)
    ・アンケートの自由回答で挙げられた項目についてフロアでディスカッション
  11. 【WSのまとめ】(5分)