ファシリテーター

下田 嵩央 (旭化成ファーマ株式会社)
谷村 美幾 (塩野義製薬株式会社)
田邊 賢司(東京女子医科大学)
 

参加者

26名

概要

本WSではハイコンテントスクリーニング(HCS)に求められる安定した細胞画像の取得に着目し、再現性のあるHCSを行うためには実験系をどのようにデザインすべきかを議論した。当日はあらかじめ指定した演者2名からの話題提供に始まり、事前アンケートに基づいた参加者からの問題点や意見の共有、4〜5名程度のグループに分かれた個別ディスカッションおよび全体でのディスカッション内容の共有という流れで進められた。話題提供の1件目は田辺三菱製薬・大野様より「再現性の高いHCSを目指して」と題してHCS特有の特徴とアッセイ系構築にあたっての細胞やプレート、試薬選択の重要性、クオリティーチェック(QC)設定の困難さと対処法などをご紹介いただいた。話題提供の2件目として、ニコン株式会社・古江様より「再現性ある科学データを出すための品質管理と培養作業ポイント」と題して、細胞培養の基礎が後の実験結果の信頼性に大きく関与すること、実験者の経験が結果に大きく影響すること、実験者以外によるチェックが重要であることなどが紹介された。さらに細胞培養のみならず周辺の試薬管理等を含めた具体的な成功例・失敗例もご紹介いただいた。話題提供に続き、事前アンケートに基づいて参加者の意見を複数ピックアップし、ファシリテーターも含めた参加者数名からの口頭での意見共有をいただいた。その後、参加者26名を4〜5名ずつのグループに分け、細胞培養や試薬選択、可視化手法などに関する再現性を中心にディスカッションを行った。各グループにおけるディスカッションはテーマを含めて自由に進められたが、HCSの経験年数の多様さや少人数のグループ構成であることが功を奏し、全グループで活発な討論が行われた。本WS全体を通して、HCSの実施にあたっては安定した細胞培養が重要な要素であること、その対策には様々な解決方法が実施されていること、今後も問題点と解決方法を共有していくことの重要性が確認された。