ファシリテーター

和田 玲子(大正製薬)
渡邉 信次郎(キッセイ薬品)

参加者43名

 

ワークショップは、下記の流れおよび時間配分で進行いたしました。

  1. 【アンケートフィードバック・グループ分け】(20分)
    アンケートに応じて議題を設定し、希望議題毎にグループ分け(7~8人/グループ)
  2. 【グループディスカッション1】(30分)
    各議題に関する具体的な課題について、アンケートで挙げられた複数のディスカッション項目を参照しながら、
    各グループで討議内容を選択して意見交換
  3. 【ディスカッション内容発表・グループ分け】(20分)
    ・各グループの集約意見を代表者が発表
    ・グループディスカッション2での討議項目の再設定、およびグループ分け
  4. 【グループディスカッション2】(30分)
    グループディスカッション1の継続もしくは、参加者から募られたディスカッション項目について意見交換
  5. 【ディスカッション内容発表】(15分)
    各グループの集約意見を代表者が発表
  6. 【WSのまとめ】(5分)

 

本WSはアッセイ系構築、HTS実施、安全性、アカデミアおよびベンダーといったご所属とご経験度様々なメンバー構成のため、アンケートの中から要望の多いディスカッション項目を選定し、希望するディスカッション項目ごとに、7~8人/グループに分かれて議論することとしました。当初経験度別でのグループ分けも予定しましたが、議題ごとのグループ人数を鑑みて、今回はいろんな経験度の方々を交えた形でのディスカッションとなりました。

はじめに、担当業務、用いるアッセイ系や、構築する上で重視しているポイントなどに関する事前アンケート回答をフィードバックしました。課題があるという回答が多かった項目をより具体的な観点で分類し、また個別回答欄に記載された疑問なども紹介しました。これらの意見から参加者を通じて共通と考えられる項目を選抜し、本WSでのディスカッション項目として提示しました。

その後、ディスカッション項目に対し、各グループで課題に対する取り組み方や解決策に関して討議していただきました。ディスカッション項目は、①検出法・試薬の選択、②条件の最適化、③ばらつき回避、再現性確保、④ミニチュア化、⑤ヒット化合物クライテリア、ヒット率予測、⑥ポジティブコントロールがない場合の評価系構築の6項目としました。

次に、1回目のディスカッション後の参加者の意見を踏まえて、2回目のディスカッションを行いました。事前に設定した6項目、さらにフロアから挙げられたディスカッション項目(⑦細胞毒性、⑧画像解析を追加)を加えて、討議を行いました。1回目から議題を継続したり、2回目で議題を変更したりするなど、参加者の積極的な姿勢により主体的かつ活発な討議となりました。

両討議後に、各グループでの討議内容を代表者の方に発表していただきました。各グループで活発な意見交換が行われ、様々な話題や解決方法が提示されました。

本WSを通じて様々な背景の方々により、アッセイ系構築の進め方、実験上の具体的な課題および試験結果の判断など多岐に渡る項目について各自の課題を持ちよって活発に議論していただきました。WS終了後にも参加者同士で情報を共有されており、積極的な意見交換の場となった様子が伺えました。課題の解決や悩みの共有だけでなく、所属や目的の違いによる業務の進め方や価値観の違いなどを共有できたことも新たな発見となり、スクリーニング学研究会ならではの有意義な時間となりました。