第11回スクリーニング学研究会は終了致しました。
多数のご参加ありがとうございました。

ゲルマイクロドロップレット(GMD)を用いた高速細胞スクリーニング技術の紹介

 

要旨

近年のバイオ医薬品市場の拡大に伴い、抗体を始めとする動物細胞によるタンパク質生産技術や、迅速な抗体スクリーニング技術が求められてきている。しかし、既存のセルソーターなどでは細胞サイズを越える粒子のスクリーニングは難しく、例えば細胞膜上に存在する膜タンパク質をターゲットとした抗体スクリーニングなどのハイスループットスクリーニングは課題であった。

我々は、世界初のマイクロ流路型のセルソーター On-chip Sortを開発しており、この特徴の1つとして直径100μmを越える巨大粒子のソーティンがある。この特徴を生かしたハイスループットスクリーニング技術として、1つまたは複数の細胞を1つのハイドロゲルで出来たゲルマイクロドロップレット(GMD)の中に包埋し、アッセイ、そしてスクリーニングを行う技術を開発した。

これは言い換えれば、ピコリットルスケールでELISA反応を行い、スクリーニングする技術であり、これにより例えば(1)CHO細胞やハイブリドーマなどのターゲットタンパク質を生産する細胞集団から細胞1つ1つをそれぞれGMDに封入し、その中から分泌生産能力の高い個体をセルソーターを用いてスクリーニングする(図1)ことや、(2)抗原免疫した血液から回収したB細胞と、ターゲット膜タンパク質抗原を発現ている細胞を同じGMDに封入することでハイブリドーマを介さず迅速に抗体スクリーニングを行うことが可能である。

図1 GMDを利用したハイスループットスクリーニング技術
図1 GMDを利用したハイスループットスクリーニング技術