(1)Physiologically relevant cell-based assayのための新しいラボラトリーオートメーションシステム

時間

13:00-13:40

講演者

アステラス製薬株式会社 研究本部モダリティ研究所アッセイテクノロジー研究室 
生田目一寿 先生

要旨

初代細胞とiPS由来細胞を使用した細胞ベースのアッセイは、生理学的関連性があると考えられているため、薬物候補のin vitroスクリーニングとして期待できます。

ただし、これらの細胞ベースのアッセイは、長期培養、生細胞のリアルタイムかつ継続的な観察、免疫蛍光イメージング技術を使用した多くの細胞事象の検出を含む複雑なプロセスです。

これらのアッセイを実施する場合は、複雑なプロセスに費やされる時間を削減しながら、人為的エラーの変動性を排除することが必要です。 それらの課題を克服するためには、自動化が有効であると考え、「Green Bottom Go(GBG)」と呼ばれる新しい自動化制御およびスケジューリングソフトウェアを介して共焦点定量イメージサイトメーターCQ1を含む一連の機器を統合する新しい実験室自動化システムを構築しました。ここでは、自動化された複雑なワークフローの実例を交えて紹介いたします。

 

(2)iPS細胞創薬への共焦点定量イメージサイトメーターCQ1の活用事例紹介

時間

13:50-14:30

講演者

京都大学 iPS細胞研究所 創薬技術開発室
布施 広光 先生

要旨

iPS細胞が樹立され10数年経過し、近年はiPS細胞技術から得られた知見を基に、着実に社会実装のstageに移行しつつあり、患者様への治療オプション(細胞治療&薬)を提供する未来が着実に近づいて来ています。さらに、ゲノム編集技術はiPS細胞と非常に親和性が高く、isogenic lineの構築や疾患変異の導入、または内在性プロモーターでdriveするレポーター遺伝子の導入など疾患、分化研究に欠かせない基盤技術となっています。一般的にiPS細胞を用いた研究プロセスは、①iPS細胞株の樹立(ゲノム編集株も含む)、②目的細胞までの分化、③パラメーター計測に大別できます。本セミナーでは、上記①-③のプロセスで我々の研究室で取り組んでいるCQ1の活用事例を紹介します。

 

(3)1細胞解析の世界を切り拓く 新たなソリューション

時間

14:40~15:20

講演者

横河電機株式会社 ライフイノベーション事業本部 マーケティングセンター プロダクト戦略部 
居原田 真史

要旨

横河は新規技術による1細胞解析ソリューションとして2つの製品の開発を進めております。1つ目が超低侵襲で安定した高速自動インジェクションを可能にする新製品SU10です。幅広い物質を細胞や核に物理的に直接注入できるため、トランスフェクションやゲノム編集、医薬品の薬効評価等の課題解決に貢献致します。2つ目が開発中のシングルセル全自動マニピュレータです。共焦点定量イメージサイトメーターをベースに、マニピュレータを搭載したシステムとなっており、細胞の位置情報や形態情報を保持したまま全自動で1細胞の単離や細胞内成分の吸引が可能となっています。これら製品による新たな1細胞解析ソリューションをご提案致します。

 

商談ブースでは下記製品をご紹介いたします。企業セミナーを聴講されて気になった方、セミナーは聞けないけれども、ちょっと興味がある方、お気軽に、弊社商談テーブルまでお越しください。

 

・ハイスループット細胞機能探索システム CV8000
現在の創薬研究においては、スループットスクリーニングと複雑な評価系スクリーニングをいかに並行して実施するかが課題となっています。CellVoyager CV8000はこの矛盾した課題を解決するハイエンドハイコンテントアナリシスシステムです。
横河独自の高速共焦点スキャナ、水浸レンズ、最大4台搭載可能な広視野高感度カメラ、細胞培養環境を備えた顕微鏡ステージ、組み込みロボットピペッタを備え、ハイスループットで高精細なイメージングを可能とするのみならず、より複雑な評価系によるPhenotypic Screeningを実現します。
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-platforms/life-science/high-content-analysis/cv8000/

 

・共焦点定量イメージサイトメーターCQ1
共焦点定量イメージサイトメーターCQ1は高速・高精細に3D撮像し、その画像を簡単な操作で数値解析できるイメージサイトメーターです。インキュベータを内蔵しており、細胞にやさしいライブセル・タイムラプス撮影解析が可能です。観察用途での高精細共焦点画像取得から、スフェロイドのような細胞集塊、タイリングが必要な組織切片、退色しやすいサンプルのタイムラプス解析など、初心者からエキスパートまで幅広くお使いいただけます。
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-platforms/life-science/high-content-analysis/cq1/

 

・ハイコンテント解析ソフトウェア CellPathfinder
ハイコンテント解析ソフトウェアCellPathfinderは、直感的で使いやすいインターフェースで大量の画像データを多角的に解析し、グラフ表示まで行うことができるソフトウェアです。
横河独自の明視野画像のコントラストを強調する技術、CE Bright FieldとMachine Learningを組み合わせることで、ラベルフリー解析であっても、対象の認識が可能となります。更に、Deep Learningを組み合わせることで、認識力が格段に向上します。
Deep Learningでは他にも3つの機能を搭載しており、解析工数の削除や実験の効率化が可能となります。
3D培養系やライブセルイメージング等、より複雑で難易度の高い解析にも対応し、HCAの強力なツールとなります。
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-platforms/life-science/high-content-analysis/analysis-software/cellpathfinder/

 

・CellVoyagerトータルシステム
横河のシステムソリューションは、構想の段階から経験豊富なスタッフがお客様をサポートします。

リーズナブルなスタッカ機能のみの小規模なシステムから、培養装置付き大規模システムまで、お客様の用途に最適なシステムソリューションをご提案します。オーダーメイド品の製作も可能です。
横河製品を長期間に渡り性能・品質を維持し安全にお使いいただくだけでなく、運用コストの削減、歩留まりの改善に貢献できるシステムソリューションをご提供いたします。
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-platforms/life-science/high-content-analysis/cellvoyager-total-system/

 

・Single Cellome Unit SU10【New】
Single Cellome Unit SU10は、各社の倒立顕微鏡と組み合わせて1細胞を対象にナノピペットを使った細胞穿刺とインジェクションなどを自動化するコンポーネントシステムです。低侵襲のためライブセルを対象とした1細胞の操作と解析が可能になります。
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-platforms/life-science/single-cellome/su10/

 

・シングルセル全自動マニピュレータ【開発中】
共焦点スキャナで細胞を観察しながら目的とする細胞の位置情報を取得、細胞成分を正確に採取した後に、1細胞質量分析法や1細胞遺伝子解析法等を用いて高感度に分析する装置の開発に取り組んでいます。
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/solutions/life-innovation/solutions-for-single-cell-analysis/

 

・共焦点スキャナユニット CSUシリーズ
独自のマイクロレンズ付ニポウディスク方式で、横河はライブセルイメージングに革命を起こし続けています。 この方式は高速に撮影できるだけでなく、劇的に退色、毒性を低減します。
生細胞、生体へのダメージを最小限に抑え、微かで速い生命現象も逃さず高精細に捉えることが出来ます。ライブセルイメージングのデファクトスタンダードとして、最先端のライフサイエンス研究を支えています。
https://www.yokogawa.co.jp/solutions/products-platforms/life-science/spinning-disk-confocal/