キットに依らないHTRF法アッセイ系構築の方法と生体高分子への蛍光標識方法

シスバイオ株式会社
シニアサイエンティフックアドバイザー
徳田千賀志

HTRF(ホモジニアス時間分解蛍光エネルギー転移測定法)はハイスループットスクリーニング(HTS)において、生体分子の相互作用や活性の評価に広く応用されている。HTRFの特長として,通常のEIA やRIA で必須である洗浄工程が一切不要であるため操作が簡便でばらつきの少ない精度の高いデータが得られることが挙げられる。

Cisbio社では、スクリーニングに向けたHTRF法による数々の測定キットを提供しており、その領域はGPCR, リン酸化シグナル伝達、エピゲノム、バイオマーカー等多岐にわたる。 しかし、タンパク質間相互作用(PPI)や特殊な酵素反応など、既存のキットでは対応できないターゲットも多数存在する。

我々は2002年以降これらの問題をカスタムアッセイ開発、カスタム標識サービスを日本国内で実施することで解決してきた。これまでに確立したアッセイ系は30以上に及ぶ。

今回のセミナーにおいては、これまでに構築したカスタムアッセイ系を紹介すると共に、そこで用いた抗体、ペプチド、糖鎖、核酸などの生体高分子へ蛍光標識を導入するテクニックについても紹介する。