質量分析を用いたアッセイ法はブレイクするか?
ライフサイエンス部門 マーケティング 前田斉嘉様
RapidFireと質量分析機を組み合わせたHTSシステムは、検出、定量を質量分析により行う次世代のラベルフリーアッセイ手法です。ラベル化が困難 なアッセイに質量分析法を検討する機会が訪れています。創薬におけるスクリーニングに新たな手法を検討される研究者、ADME分析における測定時間の短縮 化を目指す研究者等、ユーザー様が増えております。
RapidFireの基本的な機能は、測定対象物質を固相抽出カラムに保持させ、溶出さ せた後にESI(エレクトロスプレーイオン化)法にてイオン化、そのイオン量を質量分析機で検出、定量を行います。質量にて物質を同定する為、ラベル化は 必要ありません。選択性も高く、高い再現性も確保出来ます。ニードルでマイクロプレートから連続的に質量分析機にサンプルは導入され、1サンプル7-10 秒の時間を要しますが、データ解析は容易で質量分析機に保存された情報をテキスト形式にて、抽出する事が可能です。アジレントは質量分析機と共にこのシス テムをトータルで提供し、サポートを行う唯一のメーカーです。困難なメソッド検討から、質量分析手法に切り替える事で、アッセイの幅が広がる可能性があり ます。このセッションでは受託サービスのご紹介も含め、質量分析によるスクリーニング手法をご紹介いたします。
自動分注機を用いた新しい抗体スクリーニング法
アジレントオートメーションソリューション アプリケーションエンジニア 木下雅彦様
アジレントAssayMAP Bravo は、自動分注機BravoとBioSystem Development社 (2011年12月にアジレントにJoin )のSpin ColumnテクノロジーをベースとするAssayMAP マイクロクロマトグラフィープラットフォームの技術を融合し開発された、生体分子の解析や前処理の自動化を可能にするユニークなプラットフォームです。 AssayMAPカートリッジ専用に開発された96チャンネルの特殊なヘッドを用い、カートリッジの先端に詰められた様々なレジンにより、生体分子の処理 を行います。96Chの分注機をもちいるため多検体を同時に処理できるほか、自動化により定量的にかつ微量から中規模な容量まで処理することが可能です。 また独自の流速コントロールテクノロジーによりサンプルの効率的な処理が行われるようになりました。類似のテクノロジーもありますが多くの点で今までには ないメリットがあり、従来法に代わる多くの可能性を秘めた画期的なシステムです。
今回は特にプロテインAカートリッジを用いたhIgGモノクロー ナル抗体精製について、その効率性の高さや回収率、またさまざまな条件によるデータの比較等を紹介していきます。また現在開発中の様々なアプリケーション (ストレプトアビジンアフィニティ、ペプチドマッピング)の可能性等にも言及し、今後の新たなハイスループットスクリーニングのヒントになればと考えてお ります。
以上