ファシリテーター

永井 浩二 (大鵬薬品工業株式会社)
奥田 彰文 (エーザイ株式会社)
村松 康範 (第一三共RDノバーレ株式会社) 

対象者

天然物素材を活用している方、
天然物スクリーニングに関わっている方、
経験はないが天然物素材・スクリーニングに興味のある方

内容

 これまで天然物からは有用な抗生物質をはじめ、高脂血症治療薬のメバロチン、免疫抑制剤のタクロリムスなど様々な画期的新薬が創製されてきました。中分子化合物を含む複雑な化学構造とユニークな生物活性を持つものが多い天然物は、今もなお新薬創出源として期待されています。しかし、近年、とりわけ製薬企業の天然物研究部門を取り巻く環境が厳しさを増してきているように見受けられます。

 その理由として、①新規化合物の発見が以前に比べて困難になっていること、②創薬手法が多様化する中で、合成化合物よりもスクリーニングヒット後に時間と手間がかかる天然物が、短期間で成果を求められる創薬環境の下では敬遠されがちであること、③それらに関連し、上市される天然物由来の製品が近年特に減少していること、④その結果として、天然物創薬の費用対効果を疑問視する企業(特に企業の経営者)が増えていること、などが挙げられます。

 天然物創薬における大きなボトルネックの一つとして、ヒット後の創薬展開の巧拙が考えられると思います。本ワークショップでは如何にすれば実りあるヒット後展開が可能になるかについて皆さんと議論し、再び天然物から優れた新薬を創製していくための打ち手を語り合えたらと思います。