開催趣旨/代表挨拶

2016年8月吉日

スクリーニング学研究会 代表幹事
新井好史(上原記念生命科学財団)

 スクリーニング学研究会も今年で第7回を迎えます。ご存知のように、スクリーニング学研究会は、スクリーニングまたはその周辺領域での研究に携わる研究者が、産官学問わずに、それぞれの立場での情報提供や情報交換を通じて、この分野の発展に寄与することを目的としております。

 2010年に研究会を立ち上げて、一昨年の第5回研究会より参加者400名を越えるまでに成長いたしました。この研究会がここまで皆様に受け入れられた大きな理由は、単に情報発信や情報収集の場としてだけではなく、それぞれの研究者のもつ課題や問題点に関して、情報交換や建設的なディスカッションができる場として認知していただいたからだろうと思っております。

 本研究会は、WS(WorkShop)と称して、特定のテーマ毎に深いディスカッションをするための時間を設けていることが大きな特徴になっております。今年は14のWSを設けました。スクリーニングに直接関連する細胞培養やアッセイ、化合物コントロール等々の様々なテーマから、今後のスクリーニングに関わる方向性や課題、また産官学の連携等々、幅広いテーマを設定いたしました。そのいずれもがスクリーニングを通じて社会貢献できる成果を達成するためには、重要で考慮すべき視点であろうと考えたものです。

 WSでは、原則30名以内の参加者で、機密に触れない、または差し障りのない範囲内での情報交換など活発なディスカッションを行い、今後のそれぞれの研究に活かしていただきたく思います。議論を活発にするために、研究会としては、『チャタムハウスルール』※を適応いたします。

 今回は、全体講演会の一つを夕刻のセッションとし、またポスターセッションやランチョンセミナーへの参加自由度を高めるために二系統の時間スケジュールを設定するなど、できる限りの工夫をいたしました。

 今回も多くのご参加をいただき、そして参加された皆様には、これまでにも増して得るところの大きい研究会であって欲しいと、研究会を代表してご挨拶申し上げます。

※   『チャタムハウスルール』とは、当該会議で得られた情報を利用することはできるが、その情報の発言者やその他の参加者の身元および所属に関して秘匿する(明示的にも黙示的にも明かにしない)義務を負うというルールです。

以上