フローサイトメーターのスクリーニングへの応用

‐ ハイエンド ハイスピード セルソーター MoFlo Astriosを用いたシングルセルPCR ‐

ベックマン・コールター株式会社
ライフサイエンステクニカルマーケティング統括部門 サイトメトリー課
井野 礼子

フ ローサイトメーターは、高速の流体の中で1個ずつになった細胞(粒子)にレーザ光線を照射し、同時に複数の細胞の形態と機能に関係する散乱光や蛍光色素 (パラメーター)を検出することができる機器です。複数の細胞集団を含んでいても複数のパラメーターを用いることでで、ヘテロな細胞集団を解析することが できます。
フローサイトメーターの中でもセルソーターは、その解析結果に基づいて同時に細胞を高純度で複数の細胞集団を1個から大量分離をすることができます。
ここでは、フローサイトメーターによる細胞レベルでのスクリーニング例を含めてご紹介します。さらにシングルセルソーティングによるシングルセルPCR解析の応用についてご紹介いたします。
 

DNAシークエンサーを使ったマルチプレックススクリーニング

ライフサイエンステクニカルマーケティング統括部門 ディスカバリー課
平野 愛弓

ベッ クマン・コールターではDNAシークエンサーGenomeLab GeXPの特性を生かしたマルチプレックススクリーニングケミストリーを開発しました。これはGenomeLab GeXPは独自のプライマーストラテジーを用いて、最大30 遺伝子のDNA/RNA量を、1アッセイで同時に検出することを可能にしたプロトコールです。
今回、この方法を用いたスクリーニングの例を報告い たします。1つは細菌DNAを検出することでビールに腐敗を起こす原因菌のスクリーニング方法です。このスクリーニングでは酵母とホップ抵抗性細菌の両方 を検出することを可能にしました。通常の培養におけるスクリーニングと比較し、短時間で腐敗菌の有無を確認することができます。もう1つはRNAの発現量 をモニターするスクリーニング方法で、ラットを使った毒性関連遺伝子の発現挙動の変化やiPS細胞を確立していく段階での発現変動を早期スクリーニング段 階で検出することの有用性について紹介いたします。

以上